『一貫探究コース』で切磋琢磨
現役生の40・8%が国公立大に合格

2019年度よりコースを『一貫探究』に一本化した。「様々なタイプが集う混合クラスの中で、伸びやかに成長してもらいたい。中学入試の結果で6年間のコースを決めるより、可能性を模索しながら目標を見つけ挑戦する、というのが本校の考えです」と中井校長は語る。

当初の2年間は学習習慣の定着に重点を置き、中3からのチャレンジ期間では「サイエンス」「グローバル」「アカデミック」という3つの探究チャレンジから1つを選択し、コースでクラス分けをしない混合クラスで、個別の進路実現に向け各分野での学びを進めていく。

今春の進学実績では、国公立大学に139人が合格したが、うち128人が現役生。また、関関同立には、のべ364人が合格。東大、京大、阪大、医学系といった難関校合格者数も年々増加傾向にある。これらの成果は「どこの大学に何人ではなく、一人ひとりと真剣に向き合い、力を最大限に伸ばしていく指導」によるところが大きい。特に、大阪大学の総合型選抜・学校推薦型選抜では、2年連続全国1位の実績を上げた。

積極的な「探究」で得られる〝本物の学び〟。培われた高い「人間力」を発揮し、大学そし て社会へ洋々と巣立っていく。

大阪工業大学の探究プロジェクト
大阪工業大学の探究プロジェクト

心から感動を覚える「体感型教育」
興味・関心がどんどん広がる

中1の林間学舎(鳥取県・大山)では環境学習、中2では沖縄にて平和学習を実施。その場所に立ち〝リアル〟を経験することで、考えが一段と深まっていく。中3の修学旅行は、生徒自身で行き先を決める。「1年以上かけ、企画・立案・発表・実施するこの流れは、まさに探究の授業そのもの」という。

高校では、大学教員が来校しての「One Day College」 を開催。30以上もの授業を通し各分野の学問を知る。大学の研究室や企業訪問、サントリーの生物有機化学研究所、さらに中学生が大学や企業で学ぶといった校外での「探究プロジェクト」の他、校内で学年や教科を越えて集まる「探究ゼミ」など、多様なプログラムを設定。体験を通じて興味、可能性を広げるきっかけを与えている。

授業では、教科内容を英語で教える「CLIL(クリル)型授業」が好評。英語によるコミュニケーションを通してテーマに対する課題解決を図り、思考力や協働力を養っていく。「English Zone」「カナダ中期留学」の他、グローバル教育を推進するカリキュラムも充実。実践的な教育が生む〝本物の学び〟を掲げ、将来に向けての動機付けとなる機会を提供し、個々の進路選択を後押ししている。

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