いつの時代にも輝きを放つ
同志社を支える3つの教育理念

幕末の混乱期に渡米。後に岩倉使節団の一員として、欧米の教育制度の調査、視察を行った新島襄。約10年にも及ぶ海外生活で、「キリスト教主義」「自由主義」「国際主義」に基づく人間教育こそ、日本の近代化を推し進めるリーダー育成に不可欠と考え、1875年京都に前身となる同志社英学校を創立。以来、その精神を受け継いだ良心教育を展開している。

「キリスト教主義」の学びでは、日々の礼拝や聖書の拝読を通して命の重みを知り、他者を認め尊重する精神を養い、豊かな人間性を身に付ける。「自由主義」の学びでは、部活動やグループワークを通してリーダーシップやチームワーク、主体性を養うと同時に、一人ひとりの個性を磨きあげる。「国際主義」の学びでは、語学研修プログラムといった世界に目を向けた取り組みを通して、グローバルな視野を養成。2020年1月からは、中3の3学期でのニュージーランド・ターム留学も実施している。

これら3つの教育理念のもとで磨かれる「良心」と「自治自立の精神」。まるで、創立当時のように先行き不透明な時代を迎えた今、同志社教育でマスターするこれらのマインドこそが、実社会で何より必要とされている素養ではないだろうか。

理想を具現化する学び舎に
教育環境が一段とグレードアップ

着々と準備、計画を進めてきたICT環境の整備が完了。校内全体が最新設備を整えた素晴らしい教育ステージへとグレードアップした。教材や指導方法等については、教員の間で十分に議論、研究が重ねられてきており、プロジェクター装備の電子黒板やタブレットの活用による新たな学習効果に期待が高まる。一方で「学習の原点は読み書き」との想いから、手書きでのノート書き写し、文章作成を大切にしている。

さらにトピックとして、2021年4月に「メディアセンター」が完成した。1階には、図書館とグループワークおよびディスカッションスペースを配置。2階は現校舎間を行き来できる設計で、これまで以上に生徒同士でのコミュニケーションが活発になりそうだ。瀧校長はインターネットからだけではなく「本を読み、情報を得る。本を読み、表現力を学ぶ。そうした新たな学びの拠点にしたい」と、夢を膨らませる。

2021年4月に完成した繫真館(メディアセンター)
2021年4月に完成した繫真館(メディアセンター)

3面の人工芝グラウンド、天然芝の野球場、全天候型プールの他、老朽化が進んでいた陸上トラック、ラグビーグラウンドについては全面改修済み。授業や行事、クラブ活動に熱中できる環境がある

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