「思い出」と「仲間」が夢を後押し
未来を生きる力となる体験の数々
進学実績にフォーカスすると勉強漬けの毎日が想像されるが、盛んに行われる各種行事が学習の動機づけを強化していることもポイントだ。たとえば、和歌山・加太湾で行う「臨海理科実習」。海洋生物の採集から観察、実験までを経験する取り組みや、弁論大会や芸術鑑賞会、文化祭など、いずれも実体験に直結させることで、知的好奇心と探究心が養われていく。
また、しまなみ海道を夜通しで約43㎞歩く「夜間歩行」は同校の名物企画だ。月明かりのもと、体力と精神力が消耗していく中で、仲間同士の励まし、保護者の声援に勇気づけられながら、最後まで歩き続ける。無事ゴールしたときの達成感と苦楽を共にした仲間の存在の大きさを知り、その後の学習エネルギーに変わっていく。
著名人や一流企業に勤める方を招いた講演会を、年に数回実施している。大学卒業後にJAXAへ就職し、現在経産省の宇宙開発室に出向しているOBを招いたことがあった。日本の「はやぶさ2」が小惑星からサンプルを採取したことは有名だが、その後、アメリカ版はやぶさと呼ばれる「オシリス・レックス」も別の小惑星でサンプルを採取している。そのサンプルを交換して分析するという協力協定のキーパーソンとして重要な役割を果たした。宇宙の話に及ぶと、生徒たちは目を輝かせたという。「彼は中学時代の弁論大会で宇宙船ボイジャーについて調べたことをきっかけに、JAXAで働いてみたいと進路を決めたんです。中学時代の学びと体験が人生に与える影響の大きさを実感させられました。同時に、改めて中学時代は幅広く、あらゆることを経験させてあげたいと思います」と林校長。「学力」「体験」「仲間」ということをテーマとした「学校行事を通した学び」が生徒それぞれの人間形成の糧となることで、「国公立大学への推薦・総合型での入学者」が30名を超えており、京都大学では7名というような全国最多の実績を誇る。
設立 | 1914年 |
併設校 | 開明高等学校 |
生徒数 | 846人(全学年) |
クラス編成 | 約40人 |
男女比 | 男54% 女46% |
授業時間 | 8:40~16:20 ※火曜・木曜・金曜~15:20 ※土曜~12:30 |
海外交流校 | 有 |
帰国生特別入試 | 有 |
交通 | 京橋駅(JR大阪環状線・東西線・学研都市線・京阪本線)徒歩8分、 JR野江駅(JRおおさか東線)徒歩10分、 野江駅(京阪本線)徒歩12分、 蒲生四丁目(大阪メトロ長堀鶴見緑地線・今里筋線)徒歩12分、 野江内代駅(大阪メトロ谷町線)徒歩12分 |
大学合格実績 (過去3年間) | 東京、京都(医)、大阪、神戸(医)、北海道、東北、大阪公立(医)、滋賀医科(医)、京都府立医科(医)、奈良県立医科(医)、大阪医科薬科(医)、関西医科(医)、兵庫医科(医)、福井(医)、香川(医)、愛媛(医)、防衛医科(医)、近畿(医) など |