校訓・学順を浸透させるツール
「上宮ルーブリック」で成長を実感

 浄土宗の宗祖・法然上人を校祖として、明治初期に開校。校訓の「正思明行(せいしめいこう)」は「正しい思いを抱き、それを実行に移し、継続していくことが大切である」との意味が込められている。この教えを実行する学順として「一に掃除(心身と環境の整理整頓)、二に勤行(日々の努力や精進)、三に学問(そのうえで学び、問うこと)」を標榜。といっても、中学生にこれらの本質を理解させるのは難しい。そこで4年前、校訓や学順を具体的かつ細かな行動目標として可視化した「上宮ルーブリック」を作成。たとえば、“掃除”でいえば「教室の清掃をしない」に始まり、「公の場所であっても自主的に清掃できる」までの到達度合いを5段階で表示。これらを恒常的に確認、振り返らせることで、今の自分に何が不足しているのか、補うべき能力は何か等を気づかせていく。

 「豊かな心を育む情操教育の根幹を担うのが、この上宮ルーブリックです。きちんと活用することで、自分自身の成長を必ず実感できます」と末金教頭。記載されているのは宗教観ではなく、実社会の中で多様な人と関わりを持ち、協働するために不可欠な項目ばかり。人間力を磨くための道標として、また6年間の成長記録としても有効なセルフチェックツールだ。

「ローカル」から「グローバル」へ
視野や考えが大きく広がっていく

 教室を離れた体験型学習が充実。いずれもチャレンジ精神を育む“冒険教育”がテーマ。祖山である知恩院への参拝、芸術鑑賞、和歌山県・日置川での農業・林業・漁業体験など、中1・中2では主に日本の伝統文化や農産業について学ぶ。「世界を知る前にまずは母校、そして日本を知る。そうすることで、海外に行っても自分自身や自国について、堂々と話すことができます」。

ネイティブによる指導で「生きた英語」を習得
ネイティブによる指導で「生きた英語」を習得

 中3では、ワールドワイドな視野を持つための取り組みが多い。コロナ禍において、今年度の実施は難しいであろうが、シンガポール・マレーシアへの海外研修を計画している。1泊2日のホームステイ、現地大学生と英語でコミュニケーションする時間を設定。中1からネイティブ教員によるオールイングリッシュの授業を実施しており、言葉に不自由なく現地でのアクティビティを楽しむことができる。日々の英語教育については、クラスを2分割した少人数制、「英検対策講座」等のバックアップ体制を確立。その他、イングリッシュキャンプや海外語学研修といった語学習得プログラムは希望制ながら、手を挙げる生徒が多い。こうした様々な体験を通して、ローカルからグローバルへと学びのフィールドを広げていく。

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